Digimon Tamers 2021 Blog

デジモンテイマーズ放映20周年記念ブログ

第20話回顧 1

次回予告でネタバレされまくる問題が、当時は悩ましかった。次回予告はアシスタント・プロデューサーの仕事で、視聴率を上げる為に、よりアトラクティヴな惹句をという理由は理解していたのだけれど。 インプモンがどうなってしまったか、過去最強のデーヴァ…

第19話回顧 3

インプモンの真実の瞬間が近づく。 避難する人々。 人々とは逆の方に走る留姫。 腰のD-Arkが明滅している。 地下鉄を降りたテリアモンが気づく。デジモンだ! ギルモンも唸っている。 デーヴァ……。 これは青梅街道かなぁ? すみません特定出来ず。 インダラ…

第19話回顧 2

ライター陣には、自由にプロットを書いてとは言っていたものの、展開上「こういうのを入れといてください」という用件が、徐々に多くなってくる。その話数では解明されない様なものも多く、自由の範囲は狭めてしまうのだけれど、ストーリーとしてグッとくる…

第19話回顧 1

ファンには知られている事だが、私が参加する以前のシリーズの企画最初期、「デジモンアドベンチャーEVO」のメイン・パートナー・デジモンとして企画書に描かれていたのがインプモンだった。人間的な洋服を着ており、いかにもワルガキ的なそのデザインは、私…

第18話回顧 2

後半はヴァジラモンとの対決を真正面から描かれる川田演出の醍醐味と、タオモンの進化バンク初披露というイヴェントが多く、画像の枚数が多くなってしまう。 クルモンが危ない! ギルモン進化する! 自分からタカトに促す。 カード・スラッシュ! グラウモン…

第18話回顧 1

キャラクターの動線は更に絡み合う。17話と直接リンクしている18話。 デーヴァを毎回一体倒していっては、デーヴァの強さを表現出来ない。かと言って負け続けても完全体へ進化していくヒーロー・デジモンの特別性が失われる。このバランスをとるのに腐心した…

テイマーズのデジタル・ワールド

ここでちょっとインターバル。先に第三部のデジタル・ワールド編についてのTweetを差し挟む。 このブログはシリーズ構成視点で書いている。ライター陣で能動的に沸き上がる新たな要素などを調整する一方で、先回りして想定しておく事がある。テイマーズは四…

第17話回顧 2

B-Partは一転、デーヴァ二体との戦いが繰り広げられる。 ヒュプノスが二つのリアライズしようとしているワイルド・ワンを検知。 ユゴスを撃つが、消滅させられてしまう。 またシャッガイ・ホールを使ってのリアライズだと報告を受けて山木は悪態。 あ、やっ…

第17話回顧 1

お楽しみ回の後はストーリーにドライヴが掛かる。 このシリーズに於けるデジモンの出自が、ほぼこの回で明かされる。ブルーカードを巡る謎も含め、この辺りの設定は主にまさきさんが担っている。 演出は吉沢さん、作画監督は浅沼さん。 2001年の秋葉原は、間…

第16話回顧 2

見事な背景画が更に続く。 川遊びする淀小の生徒ら。この回の放送は7月15日の夏休み直前だった。 サンオイル塗りましょうかと森教諭。けっっこうです、と退けられる。頑張れ森先生! タカトらは、その上流でデジモンと―― デジモンテイマーズは健全なアニメで…

第16話回顧 1

「浦沢さーん、今度のキャンプ教室なんだけど、留姫は私立なんで一緒に行かないんですよー。でもどこかで出して欲しいんですけどー」 「はい、はい」 という会話が関Pと浦沢さんとであったかは知らない。 街の灯を守れ! デジモンたちの危険なキャンプ 脚本:…

第15話回顧 2

やっとデータベースが更新、サンティラモン、完全体・聖獣型―― クルモンが出てくるが、一度進化ルーティンがフィックスされると、カードで進化が可能となる。 超進化プラグインSでキュウビモンに進化――、サンティラモンを追う。 趙先生のところから帰ってく…

第15話回顧 1

テイマーズの2クール目「デーヴァ編」が本格的に始まる。これまではデジタル・フィールドの中で人目を避けて戦ってきたが、人間とその文明に明らかに敵意を持った強力な敵が現れて、デジモンテイマーズに戦いを挑むのが基本形。 15話は前川さんの脚本を角銅…

第14話回顧 3

テイマーとパートナー・デジモンの相関関係が密になる事で、現実世界でデジモンが進化する――。子どもは普遍的に、自分のお気に入りのデジモンを進化させたいと願ってゲームをする(最初の携帯ゲーム)。 これが現実に起こった場合、何の代償も払わずデジモン…

第14話回顧 2

一体どんなデジモンが都庁天頂に現れたのか――? タカトたちの上を飛翔する―― レナモン! 驚異的な跳躍力で都庁舎を駆け上っていく。 ギルモンも行くと言うが、ジェンリャが制する。今レナモンがリーコン(偵察)に行っていると。 留姫はD-Arkでレナモンの視…

第14話回顧 1

2018年にも見直したが、2021年に見直した時には自分でも驚く程、動揺してしまった。単に《感動した》とかいう自己陶酔ではない。寧ろ自分が書いた事すら忘れて、ここまでやって良かったのかと不安すら覚える。 しかし20周年で見直してみて、自分の記憶以上に…

第13話回顧 2

13話Bパートは、14話で放つ矢の為に、充分に弓を引く趣旨の構成。14話がこれまでの13話を一挙にまとめて次の章(クール)に入る事になる。Bパートにはバトルもなく、従って13話にはスラッシュ/進化バンクもない(フラッシュバックには入っているが)。 タカ…

第13話回顧 1

私はシリーズ中で意図的にリミッターを外す時がある。視聴者の子どもにとって判り難いだろう大人の関係、裏の意図といった表現や、ロジカルな説明をするパートなどは、敢えて大人向けの話法に切り替える。これは私が影響を強く受けた、初期ウルトラシリーズ…

第12話回顧 2

パートナーとは《友だち》。ではその友だちとはどういう存在であるのか。戦う事が宿命づけられているパートナーと、どう関係を築けばいいのか。まだ心が揺れているのが留姫とレナモンの関係。 古いビルの上に立つ―― レナモン。観察しているのは―― ぴょんぴょ…

第12話回顧 1

ギルモンもテリアモンも、普段の立ち振る舞いは子どもっぽいのだが、レナモンは大人びている。しかし実はレナモンも決して人格ならぬデジモン格として精神が完成されている訳ではないのだ。 これまでパラレルに展開していた、テイマーたちとヒュプノスがつい…

第11話回顧 2

最低限話が判る程度にとキャプチャをしているのだが、これをやって初めて認識出来る事は多い。特に演出の方々個別の特徴。川田さんの演出はロング・ショットが多い。バストの切り返しだけではなく、全身の演技が必要になる。 そしてパン・ショットが多い事は…

第11話回顧 1

テイマーとデジモンたちが、次のステージに進もうとしている。しかしそれは決して安寧な道ではない。三者三様のパートナーシップ。 留姫の家――。 テイマーを辞める=レナモンとの縁を切る思いで―― D-Arkとカード、カードホルダーを棄てる留姫。 新宿大ガード…

第10話回顧 2

このブログは後でも作品のリファレンスとして読まれる事を意図して書いているので、書いている現在の事はあまり書いていないのだが、放送20周年を記念して幾つかの展開がある様だ。 【デジモンテイマーズ20th】「デジモンテイマーズ」20周年を記念して出張版…

第10話回顧 1

オープニングで描かれる、ハイタッチをしてすれ違う留姫とレナモンの状態にはいつなるんだ!と、渇望されていただろうと思うのだが――、テイマーとパートナーデジモンの関係とはこうだ、と安易に結論を出せないのがテイマーズ。 ヒュプノスでは、(またも)こ…

第9話回顧 2

浦沢さんの上げられるシナリオというのは昔ながらのペラの手書きで、まず読むのに苦労をするのだけれど、独特の文体が「ああーこれが」となっていく。明らかに設定的に誤られている場合はコンテで修正されるのが殆ど。だから何稿もお願いはしていなかったと…

第9話回顧 1

苦労して成熟期に進化したものの、現実世界でその躯での共存は困難だという事で、元の成長記に戻るまでに苦労をする、というだけのエピソード。もう存分にやっちゃって下さい!浦沢さん!的な気分が私にはあった。 ギルモンに戻って! グラウモン騒動 脚本:…

第8話回顧 2

B-Partは、話は繋がっているものの、まるで異なるジャンル作品かの様に一転。 中央公園で最も高い場所、六角堂の傍に出現したデジタル・フィールドに閉じ込められているデビドラモン。これまでで最も大きな個体がリアライズした為、まだ肉体が安定していない…

第8話回顧 1

主人公のパートナーがついに進化する。8話までは流石に引っ張り過ぎたかもしれないが、その分クライマックスにはカタルシスが大きい。 02のシリーズ構成のもう一人、前川淳さんがここから加わる(会議には勿論早くから参加していた)。インプモンを後にメイ…

第7話回顧 2

タカトの悲痛な叫び。ギルモーン! 最初から、いなかった……? 違う。ギルモンはぼくの、友達……。 するとD-Arkがアラート音を鳴らす。 ギルモンはこの近くにいるのだ。 このシーンも好きな場面。初めて訪れるので緊張してグダグダ喋っているタカト。シウチョ…

第7話回顧 1

ここでやっと角銅博之さん演出回。02を終えて間もなく合流され、ここで角銅さんと組めたのは幸運だった。シリーズ構成役となると、フリーに書ける回は限られる。重要なイヴェント回、フェーズを次に進める回などは担当せざるを得ない。この7話はその意味でも…