第14話回顧 1
2018年にも見直したが、2021年に見直した時には自分でも驚く程、動揺してしまった。単に《感動した》とかいう自己陶酔ではない。寧ろ自分が書いた事すら忘れて、ここまでやって良かったのかと不安すら覚える。
しかし20周年で見直してみて、自分の記憶以上にシリーズでも重要な回だった。
貝澤さんは1話以来の各話演出。普通なら途中でもう1回くらい担当しても良いと思うのだが、スラッシュバンク3種、成長期進化バンク3種などの映像製作があったからなのかもしれない。
作画は八島さん一人。グラウモンへの進化、メガログラウモンに進化する今話、メギドラモンに進化する回も担当された。貝澤さんと最後に組めた41話も八島さんが描かれている。
美術はテイマーズではこの回のみの杉浦さん。確かに今話は、これまでに描かれてきた西新宿とは全くの異世界が描かれる。
要素が多いので、エントリは3回に分ける。
前話より、インプモンの苛めから逃げているクルモン。

テイマーよ立て! メガログラウモン超進化
脚本:小中千昭 演出:貝澤幸男 作画監督:八島善孝 美術:杉浦正一郎

何故か人々が立ち止まっている中、逃げ道が混乱して転倒。

すかさずインプモンに背中を踏まれた。

この時のインプモンがどれだけ本気であったのか――。
しかし、

クルモンはもう違う方向を見ている。このアップのカットから――

この引きの画までワンカット。一体どうやったのだろう。合成されているのは間違いないけれど、全く不自然なインターメディエイトが無い。

シャッガイの放つエネルギーに反応しているテリアモン――。もう理性を失っている。

ううううと唸り――

これまでに見せなかったテリアモンの姿。

人混みの中をすり抜けて走る留姫。この場面はとても見応えがある。と同時に留姫が、まだ小学生なのだという事も実感出来る。

レナモンも――

大ガード――

中央公園から走ってくるタカト――

ギルモン――

都庁を見上げられる広場まで――

山木――

初めて裸眼を曝す。
さらば、無秩序なる獣たちよ――

都庁の天頂から放たれている高出力エネルギー――
ここまでがアバンタイトル。


改造Palm機でシャッガイのモニタリングをしていた山木――

こちらに走ってくる者たちに気づく。

何処からともなく姿を表すデジモンたち――

続々と集まってくるデジモンに驚くタカト。


山木は笑んでいる。

これって何が起こってるの!?

その後ろのギルモン、像が歪んで上へ引っ張られる。

山木は満足そう。これが狙いだからだ。

ギルモンは身体の中が《わぎわぎ、しゅうしゅう》してると訴える。意味が判らないタカトだが、ギルモンがまた激しく牽引されて像が歪むのを見て腰を抜かす。

どうしたの?ギルモン――

タカトぉ―― その背後を飛ぶ大型デジモン。

吸い寄せられていくデジモンたち。小型のものも多い。

都庁の真上に生じているシャッガイ・ホールへデジモンたちは吸い込まれていく。

どういう事?

デジモンたちはレッド・ホールから何処かへ跳躍するのではなく――

量子破壊されているのだ。それも苦しみながら。

ヒュプノスでワッチしているオペレータ。多くのデジモンの断末魔が聞こえてくる。

嫌!とゴーグルを外してしまう恵。

麗花は豪胆な性格。シャッガイ・ホールを維持するパワーがあと80秒だと報告。

タカトは無残に殺戮されていくデジモンを見て戦慄。
山木は、いずれにせよこの世界にいてはならない存在は消さなければならないと言う。

そしてお前も、とギルモンに手を伸ばすと、ギルモンは威嚇。

タカトに、君の友だちはただの質の悪い人工物だと言い捨て、去って行く。

人間と友だちになっているデジモンは、いっぱいいるんだ!

ギルモンが察知――、タカト、来るよ!

な、何……?

レッド・ホールから、別の物質が流れ出していく。

山木のイヤホンに麗花からの着信。

シャッガイ・ホールの中に何かがリアライズしてきます!

何!? とモニタを見ると――

まさか――、そんな事が起こる筈が――

何か質量の大きなものが都庁の天頂部に降りた様だ。


激しい衝撃音。
今話はデジタル合成(いわゆる撮影パート)への負荷がとてつもない演出となっている。モーション、像の歪みなど。レンダリング時間は通常の3倍では利かなかったのではないか。

《何か》が到来した――

ヒュプノスが警報を鳴らしている。

ダークリザモンのタンクの波動が止まり、シャッガイは停止する。

陽が降りていく――。

静まっているのに、都庁の天頂部は未だ何かが起こっている。

臨時ニュースが野球中継に入るのを見る、タカトの両親。

「我らを造りし人間よ。我らは我ら自身の神に従う」
という謎の声が流れる。

動揺して聞いている山木。何の事だ――

都庁の上空より、冷気が降りてくる――
「人間は最早、果てしなく進化する我らを助くるのみの存在」

ふざけた事を!
凄まじいディストーション・フィルタ。

誰がお前たちを助けるっていうんだ!?
山木の上空に亀裂が生じ、格子模様が見える。これがリアル・ワールドから垣間見えるデジタル・ワールド。だがまだ山木にはそれが判らない。

「これが証だ。人間はリアル・ワールドに我々の道を開いた」
山木、悄然。

この謎の声は、実はネタバレしてしまうとスーツェーモンの想定だったのだけれど、今話に関しては石井康嗣さんが演じられている。

こっちの世界とデジタル・ワールドを繋いでいるんだと直感するタカト。

天頂よりの冷気が――

都庁全体にまで降りる。

陸橋の縁を拳で殴っている山木。奴らの為に道を作っちまったって事なのかよ――

タカトはゴーグルをする。デジタル・フィールドへ入る覚悟は出来ている。

しかし普通のデジタル・フィールドではない――。

どう始末をつけるか思案し歩いている山木とすれ違う――

ジェンリャ――

山木、振り向いた。

ジェンリャも気づいた時には既に――

山木に胸ぐらを掴まれている。振り落とされる――

テリアモン

お前らが! と小学生に常軌を逸した爆発。言ってテリアモンを睨む。

なんだよう。

今の山木には、何も言う気力がない。そのまま去って行く。と留姫が合流。

レナモンも姿を見せる。と――

お前らなんだよ! この世界の秩序を狂わせてるのは!と大声で叫ぶ山木。

当然、テリアモンはお冠。しっけいな奴だなぁ。
今話の唯一のギャグ。
ジェンリャは留姫に「行こう」と促す。
Act.1ここまで。