第8話回顧 2
B-Partは、話は繋がっているものの、まるで異なるジャンル作品かの様に一転。
中央公園で最も高い場所、六角堂の傍に出現したデジタル・フィールドに閉じ込められているデビドラモン。これまでで最も大きな個体がリアライズした為、まだ肉体が安定していないらしい。
インプモンが面白がって茶化す。
指でつーっと、デジタル・フィールドの膜を切るインプモン。
そこから外に這い出してくるデビドラモン。
ついに肉体化してこの現実世界に現れた。デビドラモンは飛翔。
浅沼教諭の髪を激しく揺らす勢い。
都庁前を飛翔する――
商店街で目撃される黒い影。
屋根瓦がめくれていく。完全に怪獣物。
タカトもその影を見る。
ギルモン!
レナモンが留姫に、デジモンが現れたと告げると、黙って立ち上がる留姫。
都庁脇を飛ぶデビドラモン。
低い方の第二本庁舎頂上で、待っている――
ギルモンを――
ギルモンに向かって急降下する怪物を、自分の個室オフィスで目撃する山木。
これが実体化したワイルドワンなのか――?
ギルモンに追いつくタカト。相手は強力だと悟る。
留姫がレナモンにバトルを促すが、レナモンが留姫を制止。あれはギルモンの獲物――
わーやってるやってる、と他人事のようにはしゃぐテリアモンをジェンリャが叱責。
バンクなしでカードをスラッシュするタカト。一発目のファイア・ボールが全く歯が立たなかった。
ブーストされたファイア・ボール!
少しはダメージがあったが、無傷でいる。
もうタカトは冷静さを失っている。またも出すのは白い羽。
飛翔する敵に立ち向かうには、飛行能力だと考えたのだろうが、全く相手にならず叩き落とされる。
戦闘の移動に伴いジェンリャも走るが――、テリアモンは別のデジモンの気配を感じて残る。
ギルモンをコンクリートの地面に押しつけているデビドラモン。
それを遠くから観戦している――
このインプモン様が出してやったんだぞ、とか犯行自白。
ふふ~ん、そういう事だったのかぁ。今話のテリアモンはかなりアレ。
ここでインプモンの、真剣な一言が漏れる。俺も強くなりてぇ……。
カードを地面にぶちまけてしまい焦っているタカト。
テリアモンが、公園で悪戯していたのはインプモンていうデジモンだったよと告げる。
ギルモンじゃなかった、と耳でサムズアップ。
ギルモン!
ターカートー……。
ギルモオオオオンン!!!
クルー!
グラウモン進化バンク初披露。原画は中鶴勝祥さん。
見直して驚くのは、初披露回はドラマとカットバックする編集になっている。
勿論「EVO」が流れている。
初回の進化ではギルモンは声を出していない。
タカトが叫ぶ。ギルモン進化! グラウモン!
鼻息!
鼻炎!
咆哮。この都庁前のモニュメントに「聖地巡礼」した人が多い。
クルモンはデジモンの進化を、怖いものだと思っている。
グラウモン初登場時は、野沢さんは完全に怪物として演技されている。エキゾースト・フレイムもコール無し。
アフレコ時、え、グラウモンも野沢さんに演じて貰うのかと内心驚いていた。後でハーモナイザーでピッチを変えるのかとも思っていたが、殆ど無加工。究極体デュークモンは、「ドラゴンボール」でもそうある様に成人ヒーローも野沢雅子さんが演じて当然だと思っていたが、成熟期の怪獣演技までとは心底恐れ入った。
エキゾースト・フレイムはかわされ、都庁第二本庁舎に被弾。
麗花がこんな事信じられないと漏らす。
山木は、これは現実ではないと宣言。何故ならこの事件は一切報道されないからだ。直ちに全ての中継システムをシャットダウンさせろ、と指示。
2020~21年、現実でこれが起こっている。世界中で。
グラウモンは第二本庁舎の頂上まで登り詰めてくる。
降下してくるデビドラモン。
グラウモン、本能的にプラズマブレードを突出させ、デビドラモンの喉元を狙う。
辛うじて避けるデビドラモン、グラウモンの身体を掴み――
高く飛翔し――、高高度でグラウモンを離す。
陸橋を直撃して転落したグラウモン。
このカット割り、完全に怪獣映画。静止画を切り抜いても映像の魅力を全く伝えられないと痛感する。描かれたアニメーションと撮影効果、音効とBGM、そして勿論演技と――
グラウモン!
生きている。まだ闘争する意思を示す目の光。
トドメを差すべく急降下してくるデビドラモン。
グラウモン真上を向いて――
凄まじいエキゾースト・フレイム!
弩級。
デビドラモン、データに分解。
ロードするグラウモン――。
あまりの展開に茫然とするばかり。
グラウモンは未だ昂奮が冷めず――
咆哮。ビル街に響く――
(ここでは効果音と合成された)
アフレコ時は津村まことさんにも感銘を受けていた。今話のタカトはこれまでの回よりも喜怒哀楽の表現が激しく、グラウモン進化の場面ではヒーロー的な発声まで求められる。津村さんの低いトーンの時は、リアルでノーマルな少年の声なのに、張るとまさにヒロイックな声になる。本当に津村さんという声をタカトが得られて良かったと思った。津村さんのキャスティング時の事は何度か書いてきた気がするのだが、konaka.comのDigimontamers Resourcesには見当たらない。メイン・キャストのキャスティングについては各キャラクターの項で散発的に書いている。
本ブログではどこかでまとめて記しておくべきかもしれない(知っている人には繰り返しの話になるが)。
それにしても、これがテレビ・アニメで見られるのか、とオンエアを見て唸った。アフレコ時はほぼ、色がついていなかったと思う。しかし原画撮の画面を見ただけで、動かしまくっているのは判っていたが……。
さて次回。いよいよ浦沢義雄さんのシナリオが――!
付記:色々忘れていたり、映像内で台詞にしていない技とかデジモン名など、検索しては書いているのだが、ピクシブ百科事典には助けられている(偶に間違いが記されているが)。それと、長年のデジモン・ファン、零さんのDIGITAL NEW GATEで検証されている劇中タイムライン、本当に助かってます。ありがとう。
#08 Credits
伊藤アヤカ:塩味 薫
浅沼奈美:松谷彼哉
インプモン:高橋広樹
アベックの男:小栗雄介
デビドラモン:上別府仁資
原画:八島善孝 中鶴勝祥
動画:馬渡久史 佐藤恭子
背景:松本健治 花松裕吾 佐々木友子
デジタル彩色:星川麻美 大谷和也 松山久美子 井田昌代
デジタル合成:三晃プロダクション 広川二三男 峰岸智子 白鳥友和 井上秀和
演出助手:門 由利子
製作進行:坂本憲生知