Digimon Tamers 2021 Blog

デジモンテイマーズ放映20周年記念ブログ

第35話回顧 5

35話はもう残り2分。

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ギルモン、立ち上がって言う。

タカト、一緒に戦おう!

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一緒に……。

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そう、いつだってそうだった――。

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そうだよねギルモン!

うん!

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そんなに俺の爪に引き裂かれたいのかよぅ!?

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ホルダーにベレンヘーナを収めてからこのポーズまで1カット。

 

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でも、どうしたらギルモンと一緒に戦える……? ギルモンと一緒に戦うって、どうやって――

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ギルモンよく判んないけど、タカトが一緒になるって思えば、きっとなれるよ。

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ぼくは! もうギルモンの後ろにいるんじゃない!

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タカトとギルモンの下から立ち上がった光が螺旋の光の帯に包まれていく――

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それが大きく拡大していき――

ここからデュークモンの進化バンク。コンテ/演出が荒牧伸志さん。作画は中鶴勝祥さんによる。

究極進化曲「One Vision」(歌:谷本貴義 作詞:山田ひろし 作曲・編曲:太田美知彦)の“デュークモン・ヴァージョン”(イントロ違い)が既に流れ始める。

初お披露目なので、まだタカトが得ていないD-Arkが手にあるのは大目に見て欲しい。殆ど数フレームしか見えない。

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データの光の帯――

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ギルモン、本当の、本物の究極進化!!

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フラッシュの作画で3Dに乗り変わる。

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ギルモン、進化ー!

とギルモンの幼い声。

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ギルモン~グラウモンの変遷が見られる。メガログラウモンはグラウモンの巨大化+装甲なので含まれていないのだろう。

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赤いマントが画面を過ると――

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しっかりと覚醒しているタカトが、デュークモンの中にいる。ギルモンの形をした天頂部。

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ロイヤル・セーバーが形成。ランスではないのかというのがよく指摘されるが、いやセーバーなのだ。

そして再び赤いマントが画面を過ると――

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デュークモン!

と成熟した者の声。

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ついにその全身を見せるデュークモン。しかしバンクの尺でも聖盾イージスを向けているフレームが多く、全身は一瞬も静止しない。そのまま――

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バンクはまだ少し続きがあるのだが、今回はモーション繋ぎで本篇へ戻る。

 

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作画のデュークモン、初お目見え。

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ギルモンが何かに進化したのは見えているのだが――

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口あんぐり。

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あれが――、本当の究極進化の姿――?

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留姫は疑念。タカトは? タカトはどこにいるの?

 

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デュークモン、セーバーを降ろす。

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なんだてめえは!?

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ベルゼブモン! 悪魔に魂を売り、自ら悪魔となった者!――絶対に許す訳にはいかない!

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 許せねえだと? 俺自身の存在を許せねえだと!? そんな台詞は――

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足を踏み出し――

俺を倒してからほざけぇ!!!

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ワンカット。

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ランスを下ろし、ベルゼブモンに向かって疾走を始める。

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全速力で激突しようとする二者。

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へあああああああああ!!!

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だああああああああああっっ!

こうした《デュークモン》というキャラクターの発語は基本的に、知性をも進化させたギルモンのもの。例外ケースが後には出てくる。

この目のアップがラスト・カット。

野沢さんに、グラウモン、メガログラウモン、メギドラモンと獣系の叫びを多く演じて戴き、それらは本当に見事なまでになりきっておられたのだが、やっとヒーローになってくれて、その意味でもアフレコ時に安堵したのを覚えている。

 

総力戦であった。メギドラモン、ベルゼブモンの凄まじいアニメーションもそうだけれど、ロングの小さいサイズのキャラクターが、実に丁寧に芝居をつけられていた。

 

次回予告の「君も、テイマーを目指せ!」はタカトとデュークモン。

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なぜ私が、パートナーの子どもとデジモンが一体化する展開を望んだかは、もう周知だろうと思う。戦いが激化するほど、無力な子どもが戦闘描写に邪魔に見えるかもしれないという懸念から始まったが、次第にデジモンの掲げる「進化」というフレーズが、単に段階強化のレヴェルを意味するのではなく、字義通りの進化を見たいと思う様になったのだ。

また、デジモンとテイマーという関係性についてもずっと考え続けてきた。シリーズ初期は、カード・バトルの卓越者が、デジモンの戦いをリード、もしくはバックアップをさせるという構図で、液晶ゲームから始まるデジモンを、より実際のファンに寄せる意図があった。しかし、すぐにその関係性というのは脆いものだと3話から疑義を突きつけてもいた。即ち留姫とレナモンの関係性だ。

レナモンは、声の印象から成熟した存在という感じに見えているが、判らない事も多い、道半ばの求道者。留姫の「命令」で動く事が自身を進化に導くという契約でパートナーとなった。だが、早期にこの主従関係はぐらつく。当り前である。レナモンもまた、自我を持つ自律した存在なのだから。

テリアモンと、なるべく平和に過ごしたかったジェンも、闘争する事を好むテリアモンとはしばしば摩擦を生じさせた。

タカトとギルモンに至っては、赤ん坊状態のギルモンから世話をしたのだから、タカトには相当な思い入れや、保護者感覚、そして主導者という意識が育っていった。その最悪な発露が、メギドラモンを生んだ。

しかし、時々タカトは実感していた。ギルモンは友だちなのであって、主従関係なのではないのだと。

13話の二人もそうだったし、そして今話でもギルモンがタカトを導いた。だからデュークモンの主体はやはりギルモンなのだ。だが、タカトがそうなりたい、と強く願った進化でもある。だからタカトも主体の中に居る。

 

どうやって表現したらいいのか悩んで、荒牧さんに相談し、恐らく最初に描いて貰ったスケッチがこれ。

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2000年10月というデイト。だから夏頃にはもうこういう事を私は考えていた。

デジタルってどんなだ?というメモが書かれていて、私がどれだけ無茶なイメエジを希望したかが判ってしまう。

そして、光の帯が取り巻く、というリアル・ワールド球の表現も、この最初のスケッチから発展したものだった。

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光の帯の具体的な意匠も、早期に作られている。

 

 

#35 Credits

 

ギルモン~デュークモン:野沢雅子
松田啓人~デュークモン:津村まこと
テリアモン:多田 葵
李 健良:山口眞弓
レナモン:今井由香
牧野留姫:折笠冨美子
加藤樹莉:浅田葉子
塩田博和:玉木有紀子
北川健太:青山桐子
ロップモン:多田 葵
李 小春:永野 愛
李 鎮宇:金子由之
李(柳瀬)麻由美:安達まり

秋山 遼:金丸淳一

山木満雄:千葉進歩
小野寺恵:宮下冨三子
ベルゼブモン:高橋広樹
マクラモン:堀川りょう

ナレーション:野沢雅子

 

原画:信実節子 芹田明雄 山口泰弘 福井智子 深本泰永 中鶴勝祥
   キリュウ 服部聡志 藤木秀人 細萱明良

動画:岸 祐弥 佐藤恭子

背景:スタジオロフト 井上徹雄 阿部とし子 劉 基連

デジタル彩色:村本織子 徳永ゆき子 福田直征 金丸真紀

デジタル合成:三晃プロダクション
       広川二三男 則友邦仁 峰岸智子 大西弘悟

演出助手:まつもとただお

製作進行:坂本憲知生