第47話回顧 4
デュークモンを弄ぶADR-07の背部に回るガードロモンとジャスティモン――。
ディストラクション・グレネードォ!
クリティカル・アーム!
ADR-07、遂に消滅。
助かったデュークモンだが、巨大な影の中へ――
超巨大エージェント、ADR-08 Optimizerが登場。腹部がランダムに光っている。
でかい……。絶句するデュークモン。
基本的には熱気球に近い状態で膨らまされている。ADR-03 Bubblesを無数に配備している。
一斉攻撃。
猛烈な火力にたじろぐ。
ガードロモーン! ヒロカズが発破を掛ける。
うりゃあああああっ! ロケット発射。
機敏に攻撃をかわして――
上昇していくが――
やはり火量が違い過ぎた。
痛って!
大丈夫か!? ガードロモン!
目が回っている。
ジャスティモン、続いてデュークモン飛翔。
Bubblesをぶった切るが――
後から後から湧いて出る。
くっそぉおおおおっ! とリョウ。
あのデカいのを倒さないと! とタカト。
超巨大。
それでも立ち向かう。
だが――
落とされる。
それでも立ち上がる。
デュークモン、強い渇望の叫び。
デジタル・ワールド内で完成されつつあるグラニ、身震いをし始める。
グラニ、姿勢を変えて――
ワイルド・バンチにメッセージ。
グラニからだ!
必死に羽ばたこうとしているグラニ。
リアライズしたがっている!
100% Complete.
させてやろうじゃないの。
どうやるの? とジェン。
いつものアレさ。
ブルーカード! 「SLASH!!」が久々に歌入りで。
カードぉぉぉ――
スラーーッシュ!
SHIBUMIのスラッシュはジェンに似ている。諏訪さん、今話はノリノリだったと思う。
量子テレポーテーションが始まった! とバベル。
巨大なるOptimizerの向こうの空――
デジタル・フィールドが出現。
新宿中央公園上空にデジタル・フィールド発生!
実に久しぶりのオペレータ業をやっている麗花と恵。制服もゴーグルもなく、カオスパッドみたいなパネルではなく、普通のキーボードだが。
しかしリアクションするのは山木ではなくSHIBUMI。
よーし!
リアライズ途中でなぜか虚空に固定されたまま。
どうなってるの!?
判らん……。何かが足りない……。
デュークモン、最高の気合いを入れて――
飛翔!
Bubblesが守る中域は速さで飛び抜け――
Optimizerの頭部近くにまで跳躍したが――
もうちょっとで届かず――
悔しさの声を上げつつ降下せざるを得ない――。
とどかない~~~~!
この声はかなりギルモン。
なんとかしてあそこにぃいいいい!
その強い意志が――
強烈な光のエネルギーとなって――
遂にグラニがリアライズした。ここから「デジモンテイマーズのテーマ」
ジェンがテリアモンを迎えた時も、留姫がレナモンを望んだ時も、そして、タカトはずーっと「実際にデジモンがいてくれたらいいのに」と強く望んだ。だからリアライズが安定して成功した。そこには「意思」が必要だった。
うわあ! と喜ぶテリアモン。
リアライズした! とジェン。
よーし!行けー! と振り下ろしたSHIBUMIの拳、バベルの後頭部に当たる。
バベル……。
高機動な飛翔機グラニ、周り込んで――
デュークモンを乗せる。一瞬戸惑うも、すぐにデュークモン――
うむ! とグラニが何かを悟った。
一旦低空にまで降りてから――
一挙に上昇!
Bubblesなど一閃。
なあに?
えっ――
正式名はゼロアームズ・グラニ。
プロジェクトの提案、推進者であり、仕様をまとめたのは山木。デイジーのアークを自分の好みにアップグレードした。ちなみに山木の趣味というと、「ユゴス」「シャッガイ」とかなのだが、グラニは北欧神話由来の古ノルド語。ワグナーの「ニーベルンゲンの指輪」のジークフリード愛馬はGrane。
お前に相応しい!
ロイヤル・セイバー!
デュークモンは、目はギルモンのまんま。だが顔の角度でギルモン・ヘッドによって凜々しい目になる。
バルーン状態なので安寧に突き抜ける。Optimizerを倒すには――
パワーラインを断ち切るしかない。
消滅。
わーーい、やったぁぁぁと喜ぶテリアモン。
よーし!とまた拳を振り下ろすが、バベルは二度とは食らわない。
デュークモン、グラニの首を撫でる。
よくやったぞ。
デュークモン、これ何だか知ってるの?
アークだ。帰ってきたんだ!
えええっ!? これがアーク??
肇は静江と留姫に支えられて起き上がる。
そしてタカトは――
加藤さああああんん!!
少し目を見開く樹莉。
タカト、くん……?
加藤さん、そこにいるんだよね――?
ぼくが絶対!助けに行くからね!!!
ヒロカズ、留姫、リョウも頷く。
やはり本丸はあそこなのだ。決意を新たにするテイマーズ――。
というところで47話は終わる。
今話登場のADRはどちらも渡辺けんじさんのデザイン。登場回を均等に配分とか配慮した記憶はなく、これは最終、これは群れでとデザインで分けたらそうなった。
ADR-07 Paratice Head。
ADR-08 Optimizer。
中鶴さんデザインのADR-01 Bの羽根の形状はこっちが元だと思う。相互に刺激し合って描かれていった。
佐藤晴男さんは「大人の男性ゲスト」、黒服の男(山木の部下)、監査委員などと共に、加藤肇を演じられてきた。どれも感情を抑えた芝居が多かったのだが、今話ではアニメーションでも感情が爆発している。それをリアルな演技で、娘の愛し方が判らない父親というキャラクターに説得力を増して戴いた。
グラニのリアライズ・プロセスは私主導で細かく話し合ったが、樹莉の父親は流石に出るよね、的な話をしただけで、ここまで深掘りされるとは思っておらず、とかく大味に見せ場を盛り上げがちな終盤で、極めてウェットなドラマとグラニ登場のカタルシスが繋げられた。今話も次話も、私では書けないドラマが描かれた。
お疲れ様でした!
お二人ともシリーズの主力の一翼だった。20年後に改めて感謝。熱量の高いフィルムを今話、作って戴いた。
予告の「君も、テイマーを目指せ!」は3テイマー+ベルゼブモン(ギルモンもか)。
#47 Credits
ギルモン~デュークモン/ナレーション:野沢雅子
松田啓人~デュークモン:津村まこと
テリアモン:多田 葵
李 健良:山口眞弓
レナモン~サクヤモン/牧野ルミ子/秦 聖子:今井由香
牧野留姫~サクヤモン:折笠冨美子
サイバードラモン~ジャスティモン:世田壱恵
秋山 遼~ジャスティモン:金丸淳一
レオモン:平田広明
加藤樹莉/デ・リーパー:浅田葉子
ガードロモン:梁田清之
塩田博和:玉木有紀子
マリンエンジェモン:岩村 愛
北川健太:青山桐子
李 小春/鳳 麗花:永野 愛
小野寺恵/加藤静江:宮下冨三子
山木満雄:千葉進歩
松田剛弘:金光宣明
松田美枝:松谷彼哉
加藤 肇:佐藤晴男
李 鎮宇:金子由之
バベル:乃村健次
デイジー:百々麻子
ドルフィン:菊池正美
カーリー:松岡洋子
水野悟郎(SHIBUMI):諏訪太朗
原画:大谷房代 大河内忍 池田志乃 西田浩二 川口千里
動画:佐藤元昭 中尾美佐
背景:鈴木慶太 佐々木友子 山田美奈子
デジタル彩色:戸塚友子 鳥本佐智子 星川麻美 井浦祥子
デジタル合成:三晃プロダクション
広川二三男 則友邦仁 白鳥友和 佐伯英範 寺尾友絵
演助進行:徳本善信
デジモンテイマーズ 第47話「デュークモンを救え! グラニ緊急発進」【公式アニメch アニメログ】 https://t.co/w6ciYqfka2 @YouTubeより
— まさきひろ(廣真希/広真紀/Masaki Hiro) (@qeIQKOVicj9PIS9) 2021年7月2日
長男がまだ幼かった頃で、子育ての大変さなど、樹莉の父親に反映されていると思います。
ところでその長男に1、2年後かわいいガールフレンドができました。
名前はジュリちゃん!
— まさきひろ(廣真希/広真紀/Masaki Hiro) (@qeIQKOVicj9PIS9) 2021年7月2日
嘘みたいな本当の話。
運命なんだワン?
テイマーズは僕はここまで。
書いてて楽しかったです。
参加できて本当に幸せでした。