第45話回顧 2
あなたは、我々には我々がすべきこと、我々が出来る事がある――。そう私に言ってくれました。
だが……、あそこには……、
お子さんたちが戦ってる。デジモンと共に。
テレビを通しても聞こえてくる、サクヤモンの鎮魂歌。
留姫……。
サクヤモンとデュークモンが一掃していく。
あなたたちの作ったデジモンは、子どもたちと共にそれに立ち向かっている。
ぐっ、と堪えているジャンユー。
人は、人が生み出した生命と共に、新しい危機にも立ち向かっていける――。
そうじゃないんですか。
私は今、戦っている彼らの力を信じています。だから――
振り向くジャンユー。
李さん――。
さあ、何をしてるんだみんな。急ごう! デ・リーパーを消す方法を早く探すんだ。
ええ。とデイジー。一斉にではなくリアルにばらけていくワイルド・バンチ。
山木君。
頷く山木。
山木はメガログラウモンらとタカトたちの戦いを目の当たりにしていた。そこに人間が介在出来る余地などないとも察してた。しかし、ここでは彼の言葉通りの事を考えていた筈だ。山木は自分の出来る事を既に考え始めている。
もう圧し潰れていたかと思われたADR-05、肘からケーブルを伸ばし――
セントガルゴモンを身動き出来なくする。
うわ、なにこれ――。
なっ、なんだ!?
ADR-03が複数体現れる。
あいつ――、倒した筈なのに。
私に任せて。
飯綱(いづな)!
ADR-02の大群。
テレビから流れる土岐アナウンサーの声。
あのデジモンたちは人類の味方なのでしょうか。
山木がデイジーに近づく。
ん?
あなたが設計したアークは、まだデジタル・ワールドで生きている。
だけど、もうアークに力はない……。
いや。
えっ?
私の通信機で、アークは我々にコンタクトをとってきた。
力を失ったアークだが、必死にデジタル・ワールドの異状を伝えてきた。
アークとはまだ繋がっている。デジタル・ワールドでの力は情報です。
アークに再び力を与えたい。
手伝ってくれますね?
いいわ。何をすればいい?
千葉の海――。
ケンタの祖父の家。
土岐アナウンサーの声。
しかし、あれほど人に近しい姿に、人工知性が進化し得るものなのでしょうか。
ぷ~ぴ~ぷ~、とマリンエンジェモン。
タカトが戦ってる!
世田谷区。ヒロカズの母の実家。
ここから「デジモンテイマーズのテーマ」が流れ始める。
ガツン。
ヒロカズの母親がガードロモンを足蹴にしている。
こっち入ってくんなっつってんだろ!?
ひーろーかず~、どうする~?
拳を握るヒロカズ。
これは現実です、と言っているテレビ。
――俺だって、テイマーだぜ!?
ロップモンを抱えてテレビを見ているシウチョン。
ジェン兄ちゃん……。
息を漏らして――
ロップモンが滑り降りる。
ロップモン?
我、じゃなかった、ぼく、行かねばならない。
強い顔になるシウチョン。
ぼくの仲間が、ぼくの兄弟が戦っている。
ぼくに力を授けたまえ、シウチョン。
え?
シウチョンはぼくの、テイマーなり。
くっそおおおおおおおおおっ! デュークモン! 行くぞ!
デュークモン着地。
行くぞ! タカト!
雄叫びを上げながら突進していく。
ベルゼブモン戦でも、最初にダメージを与えたのはこの痛烈なボディアタックだった。
セントガルゴモン!
バーストショットォォォ!!
うぉおおおおおおおおおおお!!!
37話の初登場回も出口さんが作画だった。
ああああああああああああっ!!!
ドガガガガガガガガガ
ガガガガガガガーン
この擬音は吉沢さんが指定。痛快である。
なかった筈の口が開く。
ファイナル・エリシオン!
ADR-05、遂に蒸発。
また集まっている両親たち。
立ち上がるケンタ。
静まっている状況を、固唾を呑んで見守るしかない。
デ・リーパー、どうするつもりだ! とデュークモン。
言葉が通じる相手ではない、デュークモン。
そうだよ、こうなったら一気にやっちゃうっきゃない! とセントガルゴモン。
ゾーンに向かっていく三体。
しかしゾーンの一部が活性化している。
激しくうねるゾーン。しかしなぜか、都庁のタワー上部は覆われていない。
ケンタ、新しい学校の――、
ん?
無人の部屋。
ケンタ!?
結着をつけてやる!
突如ゾーンから――
腕状になって突出し、デュークモンを掴む。
デュークモン動けない。
サクヤモンが必死に金剛錫杖で叩くも――
必死に逃れようともがく。
しかしゾーンに引きずり込まれていく。
デュークモン――
タカト!?
くっそおおおおおお!!
急げ! タカトが、ギルモンがピンチだぜ!
判ってるぜ!