第22話回顧 2
場面的には前エントリの後半とオーヴァーラップしているのだが、話題が切り替わるのでここから始める。
ちょっとこれ見て欲しいんだと、ジェンリャがポスターを拡げる。
あ、知ってる十二支でしょ、とタカト。
日本人なら常識となってもいるが、外国人の為に書いておくと、十二支は古くに中国で生み出された概念。今の中国にはあまり関係ないかもしれない。一年毎に干支は次へと送られ、十二年周期で一回りとなる。日本では干支を問われて、年齢を計算する場合がある(あった。最近はないかもしれない)。
子(ね=ネズミ→クンビラモン)、丑(牛→ヴァジラモン)、寅(虎→ミヒラモン)、卯(う=ウサギ)、辰(たつ=龍)、巳(み=蛇→サンティラモン)、午(うま=馬→インダラモン)、未(ひつじ=羊→パジラモン)、申(さる=猿)、酉(とり=鶏→シンドゥーラモン)、戌(いぬ=犬)、そして――
亥(い=猪→今回のデーヴァ)
デーヴァ。
驚く一同。だがこれまで倒してきた動物の姿のデーヴァは確かに当てはまる。
となると残るのは――、ウサギ、龍、猿、犬、そして猪――。これまでも苦戦してきたのに、まだ5体もいるのかと、暗澹たる気分に――。
陽が傾いてきたマジック・タイム。
今日はもう解散しようぜ。影もこんなに長くなってきたし――
あれ?
リアルな影描写。数を数えると、一人分多い。
クルモンをじと見している――
君はどこの子なの?
モン!
耳を塞ぐ一同。その間に――
謎の少年は歩いて行くが――、
首だけ180度こちらに回す。
あいつ、もしかしてとタカトは訝るが樹莉がもっと話しかけてみようと、クルモンを頭に載せたまま走り始める。
加藤さん!とタカトが呼び止めるが――
ワイルドワン検知。西新宿。つまりこれは猿のデーヴァ、マクラモンが素性を現したから検知されたものだ。
更に別のワイルド・ワンが現れる(劇中ではちょっと判り難い描写)。
測定出来ない質量。
ここまでがA-Part。
このワイルド・ワンがリアライズしたら新宿は壊滅だと呟く山木――。
すると監査委員が車中から通信してくる。説明して貰おう。
山木は何の事かと問い返すが――
とぼけるな! 新宿の地震との関連は!?
只今調査中ですと応える山木。
私を失望させんでくれたまえよ。シャッガイの認可を取らせた私の労力を無駄にする様な事はね!
充分承知しております――。判っているとも……。
インプモン、必死に堪えているが、このままでは……。
早歩きで進む謎の少年。
もう構わず首を回しまくる。まるで樹莉たちを誘い出している様だ。
寝具?の角銅――。
やっぱり、あいつ!とタカト。
いつもクルモンの事を見ていた! こないだ加藤さんが襲われたのも、本当は……。
そのクルモン……。
狙い通りの様だ。笑い声が最早子どもの声ではなくなる。
へばっているギルモン。
突如、強いデジモン反応の目。
ジェン!とテリアモンが。
唸るギルモン。と――
地震。
地震というよりは地鳴りだ。
謎の少年はもう姿を消した。
地震で暗渠にも被害が出ている。
俺はここにすらいちゃいけないのかよ……。
都庁地下、ネット管理局R&Dセンターで、作業の指揮をとっているのはジャンユー。
みんな少し休憩しようと声を掛ける。しかし山木に阻まれる。
時間です。解析データを渡して貰いましょう。
リアライズしたデジモンが溶け込んだ溶液から、リアライゼーションのロジックを探していた。
しかしジャンユーらワイルド・バンチでも、すぐに答えは出せない。今のデジモンは独自に高度進化した存在なのだ。コア・プログラムを簡単に解析は出来ないと言っている。
あなた方に完全など求めていない!
お子さんにいつまで危険な遊びをさせておくつもりですか!?
ジャンユーは、息子がテリアモンと共に戦っている事に勘づいている。
この地震、何かデーヴァと関係が……。
ギルモン、唸りが止まらない。
駆け出すギルモン。
テリアモンもギルモンに飛び乗った。ジェン、デジモンだ!
レナモンも日中人前に姿を晒す非常事態。留姫、この近くに現れる。
判った!
戸山団地――。
こんなところにデジモンが……?
ちょっと心躍る、『少年探偵団』テイスト。
ここなの? 間違いない。
突如デジタル・フィールドが!
濃密に――
巨大なワイルド・ワン、新宿戸山公園に確認しました。
山木はシャッガイの起動準備を指示。恵らは躊躇するが――
シャッガイの本当の力を発揮する時が来た、と笑む。
ジェン、来るよ!
いつの間にか、霧の中に――
巨大な、あまりにも巨大な猪型デジモン。
暗渠の中に、輝くものが現れる。
それがインプモンの方に接近してくる。
そちらを向くインプモン。
この回では、光の表現はぼかされている。
帰れっていうのかよ……。あそこしかないのか、俺の行くところは……。
デジモンが帰るところとは即ち――
もうD-Arkのアナライズもすぐにデータを表示。ヴィカラーラモン、ワクチン型完全体、聖獣型デジモン――
ヒロカズが見ろよと指差す。
巨大なヴィカラーラモンの背中と、空に開いた黒い穴とが繋がっている。
方向を変えて進み出すヴィカラーラモン。
あまりにも巨大な横腹部。
どこへ行く気……?
まさか!
逃げ惑う人々――
出口さんは夥しいモブも全て動かされている。
ヴィカラーラモン、戸山団地/公園エリアから西へ進む。
動くだけで大被害。
明治通りにまで出てくるヴィカラーラモン。南へ下ろうとしている。その先は新宿だ。
タカト!
うん!
留姫!
頼んだわ。
ジェン!
うんと頷くジェンリャ。
タカト、ヒロカズとケンタに、加藤さんとクルモンをしっかり守ってて!と頼む。
任せとけ!
頼もしく感じている樹莉。そしてクルモンの額に光が浮かんでいた。
タカト、深く頷き――
テイマーがすべき事を、今――