浦沢義雄さんと『デジモン』。
話題的に21話の前に読んで貰う方がいいと思い、まとめ直した。
90年代中頃、日本のミュージカル映画に関する本に寄稿を求められ(もう書名も思い出せず)、まずは植木等の「日本一/無責任」シリーズを讃え、それから「うたう!大竜宮城」も外せないぞという、まあオタ丸出しの文を書いた。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
ずっと後になって、デジモンシリーズ・プロデューサーの一人、読売広告社の木村京太郎氏(亡くなられた)が凄くその事を喜ばれていたと聞いた(東映不思議コメディーシリーズも担当されていた)。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
東映不思議コメディーシリーズは、「ちゅうかなぱいぱい」から「シュシュトリアン」までは概ね観ており、とにかくファンであった。到底私には書けまいシュールなコメディを〈一人で〉執筆された浦沢義雄さんをともかく畏敬していた
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
もちろん「ペットントン」以来、時々観ていた。毎週観ていたのが上記シリーズ。
デジモンシリーズには浦沢さんがレギュラーでローテーションに入られており、テイマーズでも執筆をお願いするのだが、とてつもないジレンマが私にはあった。ファンとしては、シリーズの流れをぶった切ってでも浦沢さんらしいエピソードを観たい。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
しかしシリーズ構成役としては、そのエピソードの後のフォローを考えると、大きな逸脱はやはり困る。しかしここは敬意を表して制限などなく書いて戴く事にした。浦沢さんは未だにペラ(200字原稿用紙)に達筆な字で書かれていた(読むのが大変だった……)。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
浦沢さんの書かれた9,16話は、シリーズが語らねばならない事を取り込まれたホンを書かれており、ペーソス溢れる情景描写は流石だった。しかし構成役としては安堵した反面、申し訳ない気持ちも抱いていた。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
今のアニメファンには共感されない考え方だろうが、テレビシリーズは、脚本家やコンテ/演出、作画監督それぞれの個性で多少凸凹する方が私は好きなのだ。本来は私自身が異質なものを書く体質だからでもある(02の13話がああいう事になった件はまたいずれ)。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
「ダゴモンの呼び声」については本ブログの
で既に記した。
そんな思いを抱いていた中、浦沢義雄さんが上げられてきたのが21話「樹莉のパートナー!? 私のレオモン様」(演出:角銅博之 作画監督:信実節子 美術:徳重賢)だった。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
「来た……」
ジュリをテイマーにする事は決めていたものの、パートナーは決まっておらず、無印で人気の高かったレオモンはどうかという事で決まったと思う。その出会いの回が浦沢さんになったのだが、この回のジュリのテンションはまぎれもなく浦沢節だった。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
こういう事があると「崩壊」とか「キャラがブレる」という人が多いが、いつも同じ事しか言わない、必ず同じ行動パターンなんて人間はいないのだ。角銅さんが演出してくれたので作品的には何ら心配はしていなかった。ジュリはそういう面もある少女だったのだ。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
浦沢さんはデジタル・ワールド編でも2話担当されリミッターが外れた。ジジモン・ババモン、ガードロモン、何れも浦沢節ならではのキャラクター造形だった。――と、ここまで書いて判った事がある。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
テイマーズ以前、私は子どもに「失敬だな君は」みたいな小生意気な台詞を言わせる事がしばしばあった。これは浦沢さんからの影響、というより率直に言って浦沢さんの模倣だった。尊敬する大先輩と仕事が出来て光栄に今尚思っている。
— 小中千昭 Chiaki J. Konaka (@yamaki_nyx) 2017年12月17日
これは既に本ブログで記している。しかし2回も使っていたなんて、全く記憶になかった。